クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
102話 閑話エミリア#1
私はメリスタから帰り自室に戻るとそこには騎士団長レオン様が部屋の椅子に座って待っていました。
レオン様は王女の部屋に無断で侵入するようなタイプではないし、別にこの部屋に彼にとって利益になるものもないはず。
何か異変を感じた私は直ぐ様、部屋をでようとしました。
しかし、部屋の外を見ると国王直属情報隠密部隊長官メラリアが居ました。
諦めて大人しく部屋の中に入りレオンの向かいの席に座ります。
「何故こんなところにレオン様が居られるのですか?ここは私の自室です。レオン様がこの部屋に入っていい権限はないはずですよ。」
「それがあるんですよねぇ。心当たりはないですか?」
「皆目見当が付きませんね。」
実際のところ特に何かした覚えはない…………筈ですが…………。
「そうか。まあ、僕は詳しい話を聞いてないからよく分かんないんだけどね。取り敢えず、国王様からのご命令です。エミリア王女貴方には国家転覆罪の容疑が掛かっています。着いてきてもらいますよ。」
「国家転覆罪………ですか。」
国家転覆罪となると良くて王族としての資格剥奪、最悪の場合は処刑というところですかね。
「すみませんが、着いてきて来て下さい。」
レオン様の後ろを着いて部屋を出る。
私の後ろにはメラリアが隙間なく付いてきます。
さっきは処刑なんて考えけど、幾らなんでも私を殺すなんてことはないと思いますけど………………。
「着きました。中に王様がお待ちです。」
王の間に入るとお父様が待っていました。
「待っておったぞエミリアよ。」
「ただいま参りました。それで騎士団長様等を動かしてまで私を呼ばれると言うのはどういったご用でしょうか?」
「話と言うのは他でもない、お前の最近の行動についてだ。最近私やこの国の情報を色々探っているそうだな。」
!それですか………。
どこでバレたかは分かりませんが、ありのまま、この国の政府の動きに不信感が有るなどと言える訳もありませんね。
「そ、そうですね。私もこの国の王族の一員として色々勉強しようと思いまして。」
「ふむ。なるほど。勇者の仲間の一人と妙な約束をしたりすることが王族としての勉強になるのか?」
!あそこを見られてた!?
言い訳するのは…………無理かもしれないですね。
「それで本当のところはどうゆうことなんだ?」
これ以上の言い訳は不毛ですかね。
「正直なところ、お父様の行動に私は不安を覚えています。他国に情報隠密部隊を送り出したりしていて、どちらかという他国と戦う準備をしているように感じます。今は魔族達との戦争をしている状態です。そのようなことを心配する暇はないのではないですか?」
「エミリアお前は理解出来ていないのだな。今ガイドミル王国は重要な局面に立っているのだ。魔族たちの他にも危惧すべきことは沢山のあるのだ。隣の聖教国はもちろん、大陸随一の大国である帝国警戒すべき存在だ。もし我が国が魔族達を滅ぼした時に戦争で疲弊していては、戦後の王国の国際的立場が弱くなってしまう。それゆえ勇者供を使って我が国の立場を高めるのだ。」
「それは危惧すべきことかもしれませんが、そのために私達が他国に対して戦争を仕掛けるのは本末転倒ではありませんか!人類同士が優位を競い合ってて戦争してて、そのために人類が疲弊して負けてしまっては意味がないです!」
「我が魔族を滅ぼし、この大陸で覇権を握ることに意味がある!その時に他国に言いように言われてるようでは意味がない。」
確かにお父様の言うことにも一理ありはします。
しかし、それでは………………。
「しかし、そのために民に無駄な疲弊をさせるようでは意味がないではありませんか!魔族との戦いだけでも民達は大きな負担を抱えています。なのに更に他国との戦争などしていては民が死んでしまいます。」
「平民など替わりはいくらでもいる。そんな消耗品などの事を気にしていては国の運営などできない!」
平民は国を作り上げている土台です。
民を蔑ろにしていては国そのものが揺らぎかねません。
お父様は民の重要性を理解していないのですか?
「お前の意見は分かった。つまりお前は国王である私の言うことを聞かないという訳だ。理解できた。お前はもう娘ではない!牢屋にでも連れていけ。」
!
なにか反論をしようとしましたが、もう私の言葉はお父様……いえ国王には届かないことが理解出来た。
私は騎士団長に連れられて地下牢に着いた。
「王女である私が地下牢ですか………………。道を誤ってしまったのでしょうかね。」
私は牢屋のなかで今後のことに思いをはせる。
この国の未来が良きものであることを祈って。
「そう言えばお父様は、私が美月様と話しているところを監視していたってことでしょうか?美月様………………大丈夫だといいですが………………。」
コメント
ノベルバユーザー252836
脱字だらけで読みにくい