クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
153話 閑話 パーティー内女子会 #1
はぁ~。
貴女は普段は、私に対してさん付けなんてしないでしょうに。
別に……私は、ヒスイに対して怒っている訳ではないのです。
ただ単にあの時ヒスイの唇が、美月様に触れた瞬間、浅ましくも嫉妬してしまった自分に腹が立ったのです。
私は美月様に気持ちを伝えたあの時、【何番目であろうと美月様の愛が欲しいです。】と言った。
美月様の美樹さんへの一途だった想いを、私が無理矢理に1夫多妻という方向を取らせてしまった。
美月様は、口では私一筋とおっしゃって下さいましたが、美樹様への愛も変わらず残っているはずです。
なので、私の為に自分の心を押し殺す様なことをさせるわけにはいかないのです。
それゆえ私には、美月様に美樹さんと付き合える用に手伝う義務があります。
美月様が居た国では、1夫多妻はあり得ない物だったようです。
当然この世界でも1夫多妻は、一部の貴族等のみが有する権利ですが、どちらかと言えば美月様達に比べれば、1夫多妻に対する嫌悪感は少ないです。
これからも、私以外の女の子と仲良くしている所を見ることは沢山あります。
美樹さんを説得する義務のある私が、私の気持ちをコントロールすることが出来なくて、1夫多妻など実現できる訳がありません。
と!は!い!え!
現状、美月様と付き合っているのは、私だけ。
それなのに私より先にキスをしてしまうなんて………。
「別に、怒ってはいませんよ。」
「いやいや、どう見ても怒ってるようにしか見えないですよ。」
エミリアに注意されました。
私そんなに分かりやすいのでしょうか?
結構、ポーカーフェイスには自信がったのですが………。
「あのですね、リリアは美月さんの話になると、急に顔に出て分かりやすくなりますよ。まあ、そう言ったところが可愛いんですけど………。」
…………恥ずかしいです。
手で顔を隠したくなりましたが、それでは話が進みません。
「えぇ~とですね。話はそれてしまいましたが、本来の用件を伝えます。ヒスイには、私達のパーティーで定期的に開催されている【パーティー内女子会】に参加してもらいます。」
「ふぉえ?………なんなのそれ?」
「元々はラズリとニキスの二人の話し合いの場で、【マスター☆の愛しの使役獣の会♪】だったのですが、私の入会で【マスター(美月様)を愛する者の会】になり、エミリアの入会経て、今の名前に落ち着きました。基本的には美月様の居ないところでしか出来ない会話を行うための話し合いの場になります。」
「………えーと、一つ疑問が出てきたんだけど?何で私より後にパーティーに入った筈のエミリアが、私より先に話し合いの場に入ってるの?」
「え!え~とですねヒスイ様。それはですね………。」
エミリアは少しまどろっこしいです。
「それはですね。ヒスイのことを私たちが信用しきれてなかったからですよ。騙して私達を利用しようとしている可能性を考えていたのです。」
「え!ストレートに言い過ぎですよエミリア!」
「取り繕う方が余計に良くないです。」
ヒスイが本心で仲良くなろうとしているのか疑っていたのは、今更隠してもどうしようもありません。
仲間になるのです。
隠し事は、早めに言っておくに越したことはありません。
対してヒスイは…………呆然としていますね。
まあ、多少警戒し過ぎとも言えなくは無いですが、レベルが自分達より圧倒的に上で妖精という人間では無い生き物、警戒し過ぎても困ることは無かったのです。
「私……もしかして始めは嫌われてたの?」
物凄い落ち込んでますね。
「嫌われていたというよりは、心を許しすぎてしまわないように、私達が気を付けていたというだけの話です。」
「……………?つまりは………どうゆうことなの?」
「ヒスイが、あまりにも良い子だったので、私達は警戒し続けることが大変だったってことです。」
「ふふ!なんだぁ、それならそうと言ってくれれば良かったのに。」
実際、ヒスイは良い子なので早い段階で、私と美月様はヒスイが悪意を持って私達に近付いて来ているという可能性は排除していました。
しかし、ヒスイは私達とは違う価値観を持った精霊、尚且つたった一人で何百年も生きた独特な価値観を持った存在である可能性がありました。
なので、ヒスイが善意のつもりで私達を害する行動をとらないか、気を付けていたのです。
ですが、ヒスイの人格の多くは、私達に影響を受けて形成されたものと聞いたので、恐らく私達の価値観から大きく離れた思考を持っていることはないと判断を着けることが出来ました。
「それで今回の議題はなんなの?ヒスイを連れてきた様子から考えて美月さんに関係する話なんですよね?」
エミリアが再び逸れていた話を軌道修正しました。
「あ、それは…………。」
「どうしたのですか?勿体ぶって?………と言いますか、そもそと美月さんの話なら私は関係ないのではないですか?」
恥ずかしいですが………相談しないことには私は前に進めそうにないです。
「その………二人に聞いてほしいんですが……私、まだ美月様とキスすらしたこと無いのです。どうしたら美月様と恋人らしいことが出来るのでしょうか?美月様にとっては、私のような生き遅れより、見た目の若いヒスイやニキスの方がよいのでしょうか?」
二人は唖然としていますね。
私も恥ずかしいのを我慢して告白したので、力になってもらわないと困るのですが……。
少し待っているとエミリアが口を開きます。
「…………リリアは私が来るまでの3ヶ月間何をしてたんですか?あとついでに言いますと、リリアは25歳とは思えないほどの体型や容姿ですよ?」
エミリアは呆れたように言ってきます。
「え~と……つまりは輝夜のファーストキスってこと?…………ごちそうさま。」
そしてヒスイ、貴女は少しは私に気を遣ってください……。
「でも何故そんな悩みが起こり得るんですか?一緒に居た数日だけでも、リリアは随分大切にされているように見えましたど?」
「分かりません……。」
「因みにリリアからはアタック掛けないの?」
そ、そんなことできません。
「そんなこと出来るわけ無いじゃないですか!今でさえ二人っきりになってずっと一緒にいると、恥ずかしくて顔を向けることさえ出来ないのに………。なので、メイドとしての家事等をやって心を落ち着かせているのですよ?恋人関係になる前は、今ほど恥ずかしくは無かったのですが………。」
「………それ原因ですよね!」
ふぇ?
「普通に考えて、折角二人っきりになったのに常に顔を伏せていたり、仕事をしたり………、恋人らしい行為なんて出来るわけ無いじゃないですか!ましてやリリアの性格上、人前で美月さんに甘える事なんて出来ないでしょうし。」
「それこそ無理ですよ!ニキスやラズリはまだまだ子供なんですよ!二人の前でキスなんて!」
「ただのキスのつもりなんですよね!?どれだけ初なんですか!………それに今はどうでもいいんです!とにかく美月さんからしてみればリリアに対してまともに愛を伝える場面は無かったのです。そんな状態では恋人っぽい行為なんて出来るわけ無いでしょう?」
はっ!
つまりは私の態度がすべての元凶だったんでしょうか?
エミリアは本日二度目の呆れ顔で言ってきます。
「取り敢えず、リリアからなるべくアプローチをかけてもらいますよ。ヒスイ様もアイデアをだしてください。」
「…………ライバルであるリリアを助けるのは………、いや、輝夜の性格からしてリリアを振るなんてあり得そうにないし…………。それならリリアを助けてあげようなぁ?」
ヒスイが色々悩んでいるようですね。
残念ながら私の方が先なので!
とはいえ私が目指すのは、私が美月様の恋人であると同時に、美樹さんとも恋人になってもらうことです。
つまりは所謂ハーレム。
ニキスも口に出してはいませんが、美月様と二人っきりの時のあの顔は女の顔です。
そして、ヒスイも。
私は今のパーティーの皆さんとはこれからもずっと仲良くしていきたいです。
それならば、共に美月様の支える恋人にしてしまいましょう。
「私は、美月様が今のように一人の人間にだけ愛するのが当然と思っていることに不満があります。ヒスイが力を貸してくれたなら、美月様にハーレムを作っていただく為に、より頑張れる気がします。」
ヒスイはその言葉を聞いても理解できてないようで、頭の上にハテナマークを浮かべています。
もっと直線的に言わないと伝わらないようですね。
「つまり、アドバイスしてくれたら、私と共に美月様の恋人になれるようにサポートしますよ。」
「か、輝夜の恋人!………恋人………恋人かぁ~、………えへへへへ。」
ヒスイは、ニヤニヤしながら自分の世界に入ってしまっているようです。
ですが、あの反応なら問題は無いでしょう。
「なにやらハーレム等という単語や、恐ろしい密約が目の前で行われたような気がしますが、取り敢えずリリアのアタック作戦を考えていきますよぉ!」
エミリア貴女少し楽しんでますねこの状況。
しかし、このパーティーで最も女子力の高そうなエミリアは頼りになるはずです。
こうして夜遅くまで会議は続いた。
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コメント
閲覧履歴間違えて削除してしまった
個人的に、個人的に、女の子が沢山いるのは少し、少し、少し、読みた、読みたく無い、無い
空白
最近見つけてよく読んでいます
これからも頑張ってください!!!!
てつや
夢中になりすぎて徹夜してしまいます
ノベルバユーザー252836
ハーレム?読んでて思うのは別にどうでもいい
TNKt_k
更新遅れてすいません。
ちょっとボイラー整備士の試験の勉強していて更新出来ませんでした。
恐らく勉強足りず落ちたかもw
取り敢えず更新再開するので安心してください。
本編の方はどうでしょうか?
そろそろレヴィアタンのステータス考えないとなぁ。(まだ考えが固まってないw)
更新頻度は徐々に隔日更新に戻していきますので、気長にお待ち下さい
ノベルバユーザー227460
試験の勉強頑張ってください