クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!
72話 宝物庫
「あの、俺たちはこの手紙を貰ってここに来たのですが。」
俺は、門番に昨日貰った手紙を見せてそう言った。
「あ、あなた方は、リュウ殿率いるパーティですか!?」
「はい、そうです。」
「す、すぐに確認して参りますので少々お持ちください!」
門番の人は、そう言って門の中に入って行った。
そしてそれから数分後。
「お待たせしました!こちらへどうぞ!」
門番の人がそう言うと俺たちを門の中へと誘導してくれた。
「リュウ殿率いるパーティ様、お待ち致しておりました。陛下が応接室の間にて待っておりますのでそこまで案内をさせていただきます。」
執事と思える人が丁寧にお辞儀をして俺たちにそう言った。
「それでは私はこれで!」
門番の人は、後のことを執事に任して自分の持ち場に戻った。
「それではこちらへ。」
俺たちは、執事の後をついて行く。
「こちらが応接室の間となっております。」
執事の人かそう言うと、扉をコンコンとノックした。
「陛下、リュウ殿率いるパーティ様がお見えになりました。」
「分かった、入って良い。」
中からそう聞こえると執事の人が扉を開けた。
室内は、結構落ち着いていて派手な飾り物とかは、なかった。
「悪いな、わざわざ来てもらって。」
ある1人の男の人がソファから立ち上がり俺たちにそう言った。多分この人が国王ジガレッド・ガルードなんだろう。
「あ、いえ、別に大丈夫ですよ。」
「まぁ、立ち話もあれだからな。座ってくれ。」
俺たちは、そう言われソファに腰をかけた。
うわ!?なんだこれ!?めちゃくちゃ柔けぇ!うっわ〜、落ち着くわ〜。
っていけない、いけない。
「それでは、はじめまして。冒険者をやっているリュウです。」
俺が自己紹介をするとみんなもそれに続いて自己紹介をしていった。
シェレールさんは、すごい手馴れたものでなんの緊張もなく挨拶をしていた。
他のみんなは、少し噛みながら挨拶をしていた。
「私は、この国の国王をやっているジガレッド・ガルードだ。先日の騒動では本当に助かった。ありがとう。」
「別にいいですよ。当たり前のことをやっただけですから。それで、手紙にはお礼とあったのですが。」
「ああ、別に指定してないから宝物庫から一つだけ何が好きなものをやろうと思ってるんだが、どうだろうか?」
「それじゃあ宝物庫の中を見せてもらっても構いませんか?」
「ああ、構わない。」
「それでは、私が案内致します。」
さっきの執事の人がそう言うと俺たちを宝物庫まで案内してくれた。
一応、国王もついてきている。
「ここが宝物庫になっております。」
宝物庫の中は、本当に宝の山みたいと表現していいほど宝が多かった。
「実際に宝物庫の中を見れる日が来るなんて、光栄です!」
ルビーが目をキラキラとさせて宝物庫の中を見渡している。
「全員、欲しいものを一つ持って帰ると良い。」
「私たちもよろしいのですか!?」
「ああ、構わん。」
へぇ、この国の国王は、気前がいいな。
みんな、どれにしようか色々と迷っている。
さて、俺も選ぶか。
ん〜、でも、正直あまり欲しいものがないな。
あ、この髪飾り、シェレールさんに合いそうだな。
う〜ん、別に欲しいものないしこれでいいか。
一応どんなものか鑑定してみるか。
スキル 鑑定
神鉱石で作られた髪飾り・・・昔、何者かによって作られた髪飾り。これを付けるとどんな怪我でも治し、病気にもかかることは無い。
うわっ!結構やばいものじゃん!
まぁ、でもこれでいいか。
「俺は、これにします。」
「ほお、髪飾りか。あの者たちの誰かに渡すのか?」
「え、まぁ。」
この国王、ちょっとニヤついてないか?
「でも、本当にいいんですか?全員貰ってしまって。」
「ああ、もちろんだ。お主たちがいなかったらこの国は今頃どうなっていたか分からなかったからな。妥当な報酬だ。」
「そうですか、ありがとうございます。あひとつ聞いてもいいですか?」
「ん?なんだ?」
「今、勇者たちは何をしているんですか?」
「ああ、あやつらか。今は、仲間が1人失ってしまったから全員気が落ちてしまっておるわ。」
その1人って多分斉藤のことだろうな。
「だが、あやつら、本当にガイシス王国を救った勇者なのだろうか?儂には、戦闘の邪魔をしているようにしか見えなかったが。」
「確かにそうですね〜。」
まぁ、あんなの傍から見たら本当に妨害行為だよな。
「だが、お主たちは違った。少人数でほとんどの魔物を倒していった。あの動きは儂も感服したわ。」
「いや〜、そこまで言われて光栄です。」
「あの、私も決まりました。」
そう言ったのは、シェレールさんだった。
シェレールさんが持ってきたのは2つの指輪だった。
「それでいいのか。誰かにプレゼントするのか?」
「え、あ、いや……」
シェレールさんは、俺をチラチラと見ながらもじもじとしている
「どうしたんだ、シェレールさん?」
「ほう、そういうことか。」
国王は、何か納得がいったような顔をしている。
「ん?何かわかったんですか?」
「……お主も苦労しておるようじゃな。」
「……はい。」
な、なんなんだ?
それからみんなどんどん自分の欲しいものを決めていった。
「みんな、各自部屋を用意してあるから今日はここに泊まっていくといい。」
「ありがとうございます。」
俺たちは、その日は王城で残りの一日を過ごした。
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