クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

74話 予定

 レグーナさんの呪いを解いてから一日が過ぎた。
 俺たちは、今だ王城にいる。
 何故かって?
 それは、ジガレッドさんが俺たちにお礼をしたいからと言ったからだ。
 俺たちは、別に気にしなくていいと言っているのだが、ジガレッドさんとレグーナさんが聞かないのだ。
「それでみんなへのお礼なのだがやはり貴族の地位を与えることが一番と思うのだが、どうだろうか?」
「いりません。」
 俺は、ジガレッドさんの提案に即答した。
「な、何故かね!?貴族だぞ!?貴族になれば土地を貰えるし、権力だって手に入るんだぞ!?」
「いや、俺そういうのはあまり興味が無いので。というよりも貴族になったら色々と面倒なことが多そうだから嫌だ。」
「そ、そうか。君が嫌というなら諦めようか。」
 良かった。変に無理強いをされたらどうしようかと思ったよ。
「分かった、それなら儂の娘をリュウの嫁にーーー」
「いえ、結構です。」
 そう言ったのは、俺ではなくシェレールさんだった。
 シェ、シェレールさん!?君、国王を睨んじゃってるよ!それにさっきも少しあるような気がするよ?
「そ、そうか。わ、分かった。」
 ほら、ジガレッドさん、少し怯えてるよ。
「なら、本当にどうしようか。」
 ジガレッドさんは、本当に困ったような顔をして考え込んでいる。
 本当に気にしなくてもいいのに。
 でも、これじゃ本当に終わりそうにないな。
 こっちから提案を出してみるのもいいか。
「えっと、それならお金を貰えませんか?お金なら色々と利用方法がありますから。」
「金か……よし、分かった!なら、みんなに一人づつ白金貨100枚を渡そう!」
「あ〜、白金貨100枚ですか〜…………いやいや!多すぎますよ!しかも一人づつって……」
 白金貨100枚って俺たちがここに来て稼いだ額と同等くらいだろうか。
「これくらい当たり前のことだよ。むしろ少し少ないと感じるくらいだ。」
「ですが……」
「気にしないで欲しい。みんなは、この国の救世主であり、儂の妻をも救ってくれたのだから。」
「柊さん、ここは貰っておくべきです。先程みたいに変なことを言われる前に。」
 シェレールさん?少し怖いですよ?
「じゃあそれでいいか。みんなもそれでいい?」
 俺がそう聞くとみんなコクコクと頭を縦に振った。
「よし、決まりだな。明日までに用意しておく。」
「ありがとうございます。……あ、ひとつ聞いてもいいですか?」
「ん?なんだ?」
「ここから1番近いエルフの村を教えていただけませんか?」
「エルフの村?別に構わんが、どうしてだ?」
「この子をエルフの村へと帰すためですよ。」
 俺は、そう言いながらリルの頭に手を置いた。
 そろそろリルを帰さないとお家の人も心配してるだろうし。
「ふむ、ここから一番近くのエルフの村……か。少し待ってくれ。」
 ジガレッドさんは、そう言って席を立ち上がり部屋を出て行った。
 そしてその数分後。
「待たせて悪いな。」
「別に大丈夫ですよ。何をしに行っていたんですか?」
「これを取ってきたんだよ。」
 ジガレッドさんがそう言うと折りたたまれた紙を広げてテーブルの上に置いた。
「これは、地図ですか?」
「ああ、そうだ。説明するにはこれが一番分かりやすいからな。」
「わざわざありがとうございます。」
「別に気にしなくていい。それじゃあ説明していくぞ。まず、ここが儂たちがいるガルード王国だ。そしてそこから南に少し行ったところに森がある。そしてそこを抜けてちょっとした所にエルフの村がある。まぁ、村と言うよりも国だな。エルフの国。」
「そうなんですね。分かりました、ありがとうございます。」
「いや、これくらい大したことではない。」
「それじゃ、いつ出発しようか?」
「ねぇ、リュウ、僕たちもついて行っていいのかな?」
「ああ、別に構わないぞ。旅は、人数が多い方が楽しいからな。」
「だって、ルビー。」
「ぎ、ギル!?わ、私は、別に気にしてなんか……」
「じゃあルビーは、お留守番でもする?」
「ついて行きます!」
「じゃあこれからもみんな一緒だな。で、いつぐらいに出発する?」
「明日、お金をもらってからでいいのでは?」
「まぁ、それもそうだな。」
 俺たちのこれからの予定が決まった。

コメント

  • ノベルバユーザー328077

    何故、ナビにエルフの村の位置を聞かないんだ

    0
  • ウォン

    (^ω^)

    1
  • アリス64

    ルビーが可愛い、(´・ω・`)

    4
  • カツ丼

    ( ・∀・)

    2
  • 夜行性

    早く続きが見たい!めっちゃ面白い!

    4
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