クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

115話 喜び

「あ、有り得ない。」
『ふっ、話にもならんわ。』
 俺は、傲慢の力をこの前よりも上手く使い簡単に魔物30体程を倒した。
 レグーナは、目を見開き絶望したような表情をしている。
「いくら数を増やそうが俺には勝てない。それよりも俺はキレてんだ。せっかく勇気を振り絞ったのに……絶対に許さないからな!」
 俺は、告白の邪魔をされた苛立ちを魔物に全てぶつけた。
「次はお前だ。覚悟しろよ……」
「ひいっ!ま、待て!………そ、そうだ!お前が倒したその魔物どもの正体を教えてやる!」
「この魔物の正体だと?」
「ああ、その魔物どもは、まだ不完全の魔物なんだよ。」
「は?不完全な魔物?」
「ああ、私の配下となる魔物の条件は、完全に死んだ状態か瀕死の状態だ。だが、瀕死の魔物だと不完全な魔物でまだ戻す方法があるんだ。」
「ということはこいつらは、まだ元に戻ると?」
「ああ、そういう事だ。戻す方法知りたいだろ?なら、俺は殺せない……」
「別に知らなくてもいい。こいつらが死のうがどうなろうが俺には関係ないからな。」
「なっ!だ、だが、そういうわけにはいきませんよ。」
「は?どういうことだ?」
「ふふっ、お前が今倒したその魔物どもはなぁ………あの、ガイシス王国に召喚された勇者なんだよ!!!」
 マジか!今、倒れているこの魔物たちってアイツらだったのか。
「そ、それは本当か!?」
「さすがに焦ったようですね。それも当然でしょう。勇者をあと一歩で殺してしまうところでしたからねぇ。」
「本当だよ。良かったぜ。」
「そうでしょう、そうでしょう。それで、元に戻す方法、知りたいでしょう?」
 いや〜、本当に良かった、良かった。
「本当に良かったぜ。危うくこんな簡単に殺してしまうところだった。」
「な、なんだと!?い、今、なんて言ったんだ?」
「簡単に殺してしまうところだったって言ったんだ。ほら、早く復活させろ。もっともっと痛みつけてやる。」
「お、お前、それは本当に言っているのか!?勇者なのだぞ!?」
「だからどうした。俺は、こいつらに復讐するために生きているようなものだからな。」
「な、何があったというんだ、お前と勇者との間に!?」
「それはお前に教える義理はねぇ。ほら、早く戻せ。そしてもう1回ギリギリのところまで追い詰めてまた復活させてまた痛みつける。ははっ、楽しみだぜ。」
「い、イカれてやがる!」
「はっ、なんとでも言え。こいつらを痛みつけて殺す、それは、俺の人生の中での楽しみでもあるんだからよ。ほら、早く治せよ。」
「くっ!」
 ちっ!早く戻せよ。
 俺のイライラは、どんどん増えていった。
「さっさとやれよ!このクズ野郎!」
 俺は、我慢の限界になりレグーナに向かって魔法を放った。
「あ、危な!」
 レグーナは、間一髪のところで避けた。
「はぁはぁ、急な攻撃などずるいぞ!」
「うるせぇ、こっちは、イライラが溜まってんだ。早く治さねぇと殺すぞ。」
「………わ、分かった。ほら、治してやったぞ!」
「ふん、早くやれよな。」
「わ、私は一旦戻るとするよ。さら……」
「え?何帰ろうとしてんの?帰すわけないじゃん。」
「な、何を言っている!?ひ、ひぃ!おい!お前ら!私を守れ!」
「残念、遅かったな。」
「た、たすけ……て……く…れぇ……」
 レグーナは、尻もちをつき涙を流しながら許しをこう。
「俺は、みすみす自分を殺すかもしれないやつを見逃すお人好しじゃないからな。安心しろ、お前は一瞬で殺してやる。」
「ひぃぃぃぃ………」
 レグーナは、地を這いずり俺から逃げようとする。
 俺は、そんなレグーナの首をスパンと落とした。
「「「「「ぐ、グォォォォォォォ!!!!」」」」」
 うわっ!なんだ!?急に魔物が叫び出したぞ。
 ん?なんだ、徐々に黒いモヤが消えていく?
(あのレグーナという者が亡くなったことで無理やり魔物状態にされていたのを無事元に戻ったみたいです。)
 え〜、あのまま魔物状態の方が殺しやすかったのになぁ。
 あ、でも、こっちの方がこいつらの悲鳴や怯えた顔が見えるから別にいいか。
 あ〜でも、一気に殺すのはもったいないなぁ。
 よし!空間魔法でシェレールが入っている空間以外のところに押し込むか。
「それじゃ、次に会うときを楽しみにしてろよ。」
 俺は、そう言ってまだ眠っている元クラスメイトたちを空間魔法で作った空間に押し込んだ。
 たぶん、勇者たちがいなくなったことでガイシス王国だけじゃなく他のところでも話題になってるだろうな。
 俺たちのいるカリウス街は、ガイシス王国から遠いからまだその話が来てないのだろう。
 いやぁー、本当にレグーナに感謝だな。
 アイツらを拉致したのはレグーナだから俺には何の罪もないからな。
「ふふっ、ふははは!!!」
 俺は、いまさっきのイライラがどこかへ飛び喜びが俺を満たしている。
「さて、シェレールを出して帰るか。って、そ、そういえば俺、シェレールを無理やり空間に入れたんだった。」
 俺は、喜びの感情から一瞬にして恐怖の感情が押し寄せてきた。
 や、やべぇ、絶対シェレール怒ってるよ。
 さらに告白しずらくなっちまったよ。
 もう告白するのやめようかな。
 まずはシェレールを出して、いや、俺がシェレールの入っている空間に行くか。
 こんな血だらけのところで土下座は、嫌だからな。
 さて、覚悟を決めよ。
 俺は、恐る恐るシェレールが入っている空間に入った。

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コメント

  • ケモ耳最高

    色欲は手に入らないのかな?

    3
  • ペンギン

    そういえば...色欲はどうなったんでしょうか...?

    5
  • 九夜空猫

    主人公さん、やべえ……

    4
  • ノベルバユーザー264858

    主人公落ち着けそれやったら外道になるぞ笑

    3
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