クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!
170話 人見知り
「クロム、みんなを連れてきたぞ。」
俺は、みんなを連れて魔王城のクロムがいるところに転移した。
今さっきまでは少し自信がついていたようだがやはり知らない人を前にすると怯えてしまうらしい。
今もシェレールの後ろに隠れてこちらを伺っている。
「クロム、みんなと仲良くなりたいんでしょう?なら、まずは簡単な挨拶からしてみましょ。」
「………ぅ……うん…」
シェレールがクロムの背中を押すように声援の声を送るとクロムもまだ少し震えているがシェレールの前に出てきて喋ろうとする。
だが、口が震えて上手く喋れないようだ。
みんな、クロムが喋るまで黙って待っている。だが、それはさらに悪い状況に追い込むことを俺は知っている。
自分が話さないといけないのに上手く口が動かず、ずっと沈黙が続く。それは、自分のせいでみんなを待たせていると思わせて余計に頭が回らなくなる。実際、クロムがそうだ。最初の時よりさらに慌てている。目に涙さえも浮かべている。
俺は、そんなクロムの前に来て膝を地面につき、クロムの手を握る。
「よく頑張った。」
俺は、そう一言クロムに言った。
「………ぇ?」
クロムは、目に涙を浮かべながらキョトンとしていた。
「あまり無理しなくていいぞ。クロムは、よく頑張ったよ。もう十分だ。クロムのことはみんなに伝えているからみんなも状況は分かっているだろう。」
「………ぅ……うんん……まだ……まだ頑張りたい………」
クロムの目には涙が消えて少しだけ頑張ろうと言う目になった。
「なら、もう少しだけ頑張るか。まずは落ち着くために深呼吸しようぜ。せーの!」
クロムは、俺の合図で深呼吸する。
「落ち着いたか?」
「………竜斗……シェレール……手、握ってていい?」
「ああ、もちろんいいぞ。」
「ふふっ、どうぞ。」
「……ありがとう………」
クロムは、俺とシェレールの手をギュッと握りみんなの方を見た。
それからクロムは、頑張ってみんなに向かって自己紹介を始めた。みんな、それを終始黙って見ていてくれた。
そしてクロムは、自己紹介を終えると握っている力が弱まった。どうやら力が抜けたんだろう。そのまま倒れそうになるのを俺とシェレールで支えた。
「ふふっ、よく頑張りましたね。」
「これでクロムも1歩前に進めたな。」
「……う、うん……」
クロムは、疲れ切ったような笑顔を浮かべている。その表情は、喜びに満ちていた。
「クロム……だよね?ありがとう、頑張って自己紹介してくれて。」
ユイがみんなを代表してなのかクロムにお礼を言った。
「クロムの熱意、私たちにも伝わったわ。私はユイ。これからよろしくね。」
ユイは、片手を出して握手を要求する。
クロムは、その手とユイの顔を交互に見て3回ほど見た後にすごい明るい笑顔で笑った。
そしてクロムは、ユイの手を両手でギュッと握った。
「よ、よろしくね……ユイ……さん……」
「ユイでいいわよ。それとも私もクロムさんって言った方がいい?」
ユイがそう言うとクロムは、ブンブンと頭を横に振った。
「ううん……呼び捨てでいいよ。私も呼び捨てで呼ぶから……よろしくね、ユイ。」
「ええ、よろしく、クロム。」
2人のその握手を見ていたみんなが2人の握手が終わると一斉にクロムに自己紹介をし始めた。
「あわ……あわわ………」
クロムは、そんな多くの人数を捌くことなど出来ないのであわあわしていた。
「りゅ、竜斗……シェレール………ユイ……」
涙目で俺らの方を見て助けを懇願するクロム。
「クロム……可愛いわね……」
ユイは、そんなクロムを見ながらニマニマしていた。
ユイは、助けようとしない様子だ。
まぁ、俺もシェレールも助けようとしない。
クロム、これも成長のための1歩なんだ。頑張れ。
そう応援しているとそれの効果があったのか、少し時間が経つとクロムの表情に少しだけ笑顔が見えた。
「クロムがあんな楽しそうに笑ってるところなんて久しぶりに見るな。」
「ジゼルさん、来ていたんですか。」
「つい先程な。それにしても本当に竜斗殿、シェレール殿、ありがとう。クロムをあんなに楽しませてくれて。儂ではあそこまで楽しませることなど到底不可能だったからな。」
「別に気にしないでください。それに頑張ったのは俺たちじゃなくクロム本人なんですから。」
「竜斗の言う通りです。クロム自信が頑張ったから今ああやって笑っていられるんです。私たちは、ほんの少しだけ頑張れるように背中を押しただけです。」
「それでも……それでも本当にありがとう。クロムの父親として心の底からお礼を言うよ。」
ジゼルさんは、そう言うと頭を俺たちに下げてきた。
こういう時って本当にどうしていいか困る。とにかくこのままじゃダメだから頭を上げてもらわないと。
「ジゼルさん、頭を上げてください。俺たちだってクロムの友達になれたんだからそれで十分ですよ。………と、ところで今は何をしに来たんですか?パーティの準備をするんじゃなかったんですか?」
俺がどう言っても頭を上げてもらえそうにないので適当に話を誤魔化した。
「あ、ああ、そうだった。今回の宴に儂の妻も出席することになったのだ。」
ジゼルさんの妻ってことはクロムの母親ってことか。
「でな、竜斗殿とシェレール殿に妻の相手をして欲しい。妻も人間の人と話してみたいって言っていたから。」
「そういうことですか。分かりました、是非お話させてください。シェレールもいいか?」
「はい、もちろん構いません。」
「ありがとう、二人とも。それが終わったら思いっきり宴を楽しんでくれ。それじゃ、儂は戻るな。」
ジゼルさんは、手を振って部屋を出て行った。
その頃になるとクロムは、もうだいぶみんなといるのに慣れたようだ。上手くみんなが話してくれたんだろう。
それから数時間後、クロムがみんなと完全に打ち解けた。数時間と聞くと結構長いと思うが前まで数ヶ月掛かっていたのだ。物凄い成長ぶりだ。
そして、クロムがみんなと完全に打ち解けたくらいにパーティが始まった。
俺は、みんなを連れて魔王城のクロムがいるところに転移した。
今さっきまでは少し自信がついていたようだがやはり知らない人を前にすると怯えてしまうらしい。
今もシェレールの後ろに隠れてこちらを伺っている。
「クロム、みんなと仲良くなりたいんでしょう?なら、まずは簡単な挨拶からしてみましょ。」
「………ぅ……うん…」
シェレールがクロムの背中を押すように声援の声を送るとクロムもまだ少し震えているがシェレールの前に出てきて喋ろうとする。
だが、口が震えて上手く喋れないようだ。
みんな、クロムが喋るまで黙って待っている。だが、それはさらに悪い状況に追い込むことを俺は知っている。
自分が話さないといけないのに上手く口が動かず、ずっと沈黙が続く。それは、自分のせいでみんなを待たせていると思わせて余計に頭が回らなくなる。実際、クロムがそうだ。最初の時よりさらに慌てている。目に涙さえも浮かべている。
俺は、そんなクロムの前に来て膝を地面につき、クロムの手を握る。
「よく頑張った。」
俺は、そう一言クロムに言った。
「………ぇ?」
クロムは、目に涙を浮かべながらキョトンとしていた。
「あまり無理しなくていいぞ。クロムは、よく頑張ったよ。もう十分だ。クロムのことはみんなに伝えているからみんなも状況は分かっているだろう。」
「………ぅ……うんん……まだ……まだ頑張りたい………」
クロムの目には涙が消えて少しだけ頑張ろうと言う目になった。
「なら、もう少しだけ頑張るか。まずは落ち着くために深呼吸しようぜ。せーの!」
クロムは、俺の合図で深呼吸する。
「落ち着いたか?」
「………竜斗……シェレール……手、握ってていい?」
「ああ、もちろんいいぞ。」
「ふふっ、どうぞ。」
「……ありがとう………」
クロムは、俺とシェレールの手をギュッと握りみんなの方を見た。
それからクロムは、頑張ってみんなに向かって自己紹介を始めた。みんな、それを終始黙って見ていてくれた。
そしてクロムは、自己紹介を終えると握っている力が弱まった。どうやら力が抜けたんだろう。そのまま倒れそうになるのを俺とシェレールで支えた。
「ふふっ、よく頑張りましたね。」
「これでクロムも1歩前に進めたな。」
「……う、うん……」
クロムは、疲れ切ったような笑顔を浮かべている。その表情は、喜びに満ちていた。
「クロム……だよね?ありがとう、頑張って自己紹介してくれて。」
ユイがみんなを代表してなのかクロムにお礼を言った。
「クロムの熱意、私たちにも伝わったわ。私はユイ。これからよろしくね。」
ユイは、片手を出して握手を要求する。
クロムは、その手とユイの顔を交互に見て3回ほど見た後にすごい明るい笑顔で笑った。
そしてクロムは、ユイの手を両手でギュッと握った。
「よ、よろしくね……ユイ……さん……」
「ユイでいいわよ。それとも私もクロムさんって言った方がいい?」
ユイがそう言うとクロムは、ブンブンと頭を横に振った。
「ううん……呼び捨てでいいよ。私も呼び捨てで呼ぶから……よろしくね、ユイ。」
「ええ、よろしく、クロム。」
2人のその握手を見ていたみんなが2人の握手が終わると一斉にクロムに自己紹介をし始めた。
「あわ……あわわ………」
クロムは、そんな多くの人数を捌くことなど出来ないのであわあわしていた。
「りゅ、竜斗……シェレール………ユイ……」
涙目で俺らの方を見て助けを懇願するクロム。
「クロム……可愛いわね……」
ユイは、そんなクロムを見ながらニマニマしていた。
ユイは、助けようとしない様子だ。
まぁ、俺もシェレールも助けようとしない。
クロム、これも成長のための1歩なんだ。頑張れ。
そう応援しているとそれの効果があったのか、少し時間が経つとクロムの表情に少しだけ笑顔が見えた。
「クロムがあんな楽しそうに笑ってるところなんて久しぶりに見るな。」
「ジゼルさん、来ていたんですか。」
「つい先程な。それにしても本当に竜斗殿、シェレール殿、ありがとう。クロムをあんなに楽しませてくれて。儂ではあそこまで楽しませることなど到底不可能だったからな。」
「別に気にしないでください。それに頑張ったのは俺たちじゃなくクロム本人なんですから。」
「竜斗の言う通りです。クロム自信が頑張ったから今ああやって笑っていられるんです。私たちは、ほんの少しだけ頑張れるように背中を押しただけです。」
「それでも……それでも本当にありがとう。クロムの父親として心の底からお礼を言うよ。」
ジゼルさんは、そう言うと頭を俺たちに下げてきた。
こういう時って本当にどうしていいか困る。とにかくこのままじゃダメだから頭を上げてもらわないと。
「ジゼルさん、頭を上げてください。俺たちだってクロムの友達になれたんだからそれで十分ですよ。………と、ところで今は何をしに来たんですか?パーティの準備をするんじゃなかったんですか?」
俺がどう言っても頭を上げてもらえそうにないので適当に話を誤魔化した。
「あ、ああ、そうだった。今回の宴に儂の妻も出席することになったのだ。」
ジゼルさんの妻ってことはクロムの母親ってことか。
「でな、竜斗殿とシェレール殿に妻の相手をして欲しい。妻も人間の人と話してみたいって言っていたから。」
「そういうことですか。分かりました、是非お話させてください。シェレールもいいか?」
「はい、もちろん構いません。」
「ありがとう、二人とも。それが終わったら思いっきり宴を楽しんでくれ。それじゃ、儂は戻るな。」
ジゼルさんは、手を振って部屋を出て行った。
その頃になるとクロムは、もうだいぶみんなといるのに慣れたようだ。上手くみんなが話してくれたんだろう。
それから数時間後、クロムがみんなと完全に打ち解けた。数時間と聞くと結構長いと思うが前まで数ヶ月掛かっていたのだ。物凄い成長ぶりだ。
そして、クロムがみんなと完全に打ち解けたくらいにパーティが始まった。
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コメント
ノベルバユーザー328077
竜斗だけずば抜けチート感が無くなってきてる
頑ななレタス
誤字報告 ❌クロム自信が
〇クロム自身が
ではないでしょうか?